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鳥居泌尿器科・内科スタッフによる手づくりブログ


by torii_shonan

泌尿器科のQ&A(「家庭医学+薬辞典」体と心の相談室より)

<相談内容>
息子のおねしょを治したい

ひろ 29歳 女性

小学校1年生の息子が毎日おねしょをしてしまいます。寝る1時間前には水分をとらないようにしていますし、トイレは寝る前に済ませています。それなのに、おねしょをしてしまうのです。しかも、本人はおねしょをしたことさえ気づきません。おねしょはどのようにしたら治りますか? 教えてください。

<鳥居院長からのアドバイス>
一般的におねしょは、5歳以上で週2回以上、睡眠中に意識なく尿をもらしてしまうことであり、2-3カ月続く場合は病気として治療の対象となります。また夜間だけでなく、昼間も自分の意思に反して尿をもらしてしまうことを含めて、「遺尿症」といいます。

 おねしょをするのは遺伝的素因が大半といわれていますが、 何らかのストレスや、弟や妹が生まれたと同時におねしょが始まることもあります。また、尿を我慢する神経が一時的に休んでしまう場合や、尿を濃くするホルモン(抗利尿ホルモン)の分泌が低下している場合もあります。昼間のおもらしを伴う場合には、過活動膀胱などの合併もあるかもしれません。
おおまかには、もらす尿の量が、コップ約1杯以上なら尿の量が多い「多尿型」、それ以下なら膀胱に十分に尿をためることができない「膀胱型」といえます。尿の量は、おむつをして就寝し、起床後に濡れたおむつと乾燥したおむつの重量の差を求めることでわかります。
多尿型は未就園児や小学校低学年に、膀胱型は高学年に多いようです。また昼間のおもらしを伴う場合は膀胱型が大半です。もちろん、多尿型と膀胱型の混合型もあります。

治療としては、まずは親がおねしょをした子どもを叱らないことです。仲良く一緒に治療していこうとする意気込みが必要となります。
夜間の水分摂取を控えるとともに、塩分を控えることも重要です。塩分をとりすぎると、とった水分が尿になるまでにかなりの時間がかかるからです。
薬による治療としては、抗利尿ホルモンの鼻からの投与や、脳や膀胱の尿を我慢する能力を高める飲み薬を用います。

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by torii_shonan | 2011-03-04 07:54 | Dr.トリイより